東レは2017-18年秋冬から婦人服向けに、紡糸段階で繊維の断面をナノメートル単位で設計・制御する技術を活用した新素材「ユーティーエス フィット(uts-FIT)」を開発した。ナノメートル単位で制御された繊維は、異なる成分を貼り合わせてあるため、超微細なコイル状の縮みを持ち、なめらかなタッチやマイルドな光沢とストレッチ性を併せ持つ。東レの鈴木一弘=婦人・紳士衣料事業部長は、「現在のファッショントレンドである、ソフトでありながら、かつコンパクトという相反する風合いを実現した。日本で先行発表したが、来年2月のパリ「プルミエール・ヴィジョン」を通じ、グローバルに販売する」と意気込む。
東レは14年3月にナノ単位で制御する技術を「ナノデザイン」として発表。今回の「ユーティーエス フィット」が初の商品化になる。今後は婦人服以外での開発も進める。