「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」の日本総代理店であるドームは、新プロジェクトを発表するイベント「ドーム キックオフ パーティー 2017」を1月18日に東京・有明コロシアムで行い、取引先や契約アスリートなど約4000人が来場した。今年は戦う姿勢を意味する“アンダードッグ”をテーマに掲げ、昨年本格的にスタートした大学スポーツの産業化“アカデミック・インフラストラクチャープロジェクト(AIP)”をより発展させる構想や新たな大学との契約を発表した。さらに女性市場拡大の一環として、女優の長澤まさみとコラボレーションを企画していることや、アニメ映画「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」とのコラボで安田秀一・社長が劇中に登場することなども、ドラマ仕立ての映像や歌手のライブなどを絡めたド派手な演出で発表した。
特にAIPは積極的だ。昨年の安田社長の法政大学アメリカンフットボール部監督就任に続き、東京大学のアメリカンフットボール部監督にも同校OBであるドームの三沢英生・取締役が就任した。さらに、ラグビー大学選手権で8連覇を達成した帝京大学ラグビー部との新たな契約や、法政大学アメリカンフットボール部のユニホーム、チーム名の刷新などを行う。同社は昨年、関東学院(大学、高校、中学校、こども園)、延岡学園高等学校、開志国際高等学校、筑波大学と包括的提携を結んでおり、今後も同様の提携を視野に入れた動きが予想される。
イベントの演出に合わせ、カウボーイ風の衣装で登場した安田社長は「今年は自分たちの理想に向けて戦う。昨年は“起動”をテーマにスタートし、数々のプロジェクトをがんがん起動した。これらのプロジェクトが機能するにはもうひと踏ん張り必要だ。ユニホームだけが『アンダーアーマー』になるためだけに戦っている訳ではない。スポーツを通じて社会を豊かにし、日本を改革すると信じている」と意気込む。AIPについては「法政大学は純資産が1800億円あり、筑波大学は3000億円、東京大学は1兆1000億円もある。プロスポーツチーム顔負けの施設や資産をスポーツの力で世間に発信することが必要だ。正しい投資、優秀な人材を起用して企業とタイアップすることで眠っていた大学スポーツがアクティベイトし、大学の魅力を語る媒体になる」と話した。
【関連記事】
法大アメフト部新監督に「アンダーアーマー」総代理店ドーム社長
ドームと関東学院大学が包括的提携 スポーツの発信力で教育環境を向上
「アンダーアーマー」軸に2020年に売上高1000億円を目指すドームの野望とは?