ファッション

「シュプリーム」のディレクターが退任

 「シュプリーム(SUPREME)」のアンジェロ・バク(Angelo Baque)=ブランド・ディレクターが退任した。後任は決まっていない。彼は自身のクリエイティブエージェンシー、バク クリエイティブ(BAQUE CREATIVE)を昨年末に立ち上げた。「シュプリーム」は同エージェンシーのクライアントで、今後はコンサルタントとしてブランドに関わり続ける。具体的には、ルックブックやビジュアルのアートディレクションを務める他、コレクションのアドバイスもする予定だ。

 バクは「私は『シュプリーム』と10年間一緒に過ごし、ブランドとともに成長してきた。入社した当初は会社もまだ小さく、自分の役職もなかった。自由に何をしても良かった。写真家としての経験もあったから、ビジュアルを刷新したり、ブランドに新しい切り口を提供できると思った」とコメント。「ステューシー(STUSSY)」で販売員をしていたころにジェームス・ジェビア(James Jebbia)「シュプリーム」創業者と知り合ったというバクは「昔から“クール”なものを作るのがモットーだったから、 洋服自体は何も変わっていない。ミューズは昔も今もスケーターだ」と加えた。

 「シュプリーム」は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の2017-18年秋冬メンズ・コレクションとコラボし、話題を集めた。同コレクションは7月に発売を控えている。バクは「自分の作品やブランドを嫌う人は必ず出てくる。逆に、批判する人がいないのであれば、正しくやっていない証拠だ」とコメント。また、値段についてよく批判されることに対し「われわれは商品作りにあたり、何一つ節約したり、ケチったりしていない。値段に合う商品を提供しているが、それを理解できない若者が多い。一つ一つの商品には大切な思いが詰まっていおり、だからこそここまで長続きしているブランドなんだ」と語った。

 バクは今後、13年に立ち上げた自身のキャップブランド「アウェイク ニューヨーク(AWAKE NEW YORK)」の拡大にも注力するという。「少しずつブランドを大きくしていく。自分のブランドであるメリットは、好きなタイミングで拡大できること。たくさんのロケーションで売ることには急いでいない。私はただ単に洋服を売るためにブランドを大きくしたいわけではなく、何かを伝えることがあるときにその手段としてクリエイションをしていきたい」。

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