三陽商会の2016年度決算は、15年6月末に契約終了した「バーバリー(BURBERRY)」の売り上げが全くなかった最初の年になるが、売上高が前期比30.6%減の676億1100万円、営業損失は84億3000万円、経常損失は81億9600万円、当期純損失113億6600万円でいずれも過去最悪だった。
昨年7月に期初予想の下方修正を行い、売上高700億円、営業損失68億円、経常損失66億円を見込んでいたが、売り上げは未達、赤字幅も拡大した。昨年末に大規模なリストラを行った影響で販管費は11.7%改善し、366億6000万円だったが、「売り上げ不振をカバーするにはいたらなかった」(松浦薫・代表取締役兼経理財務本部長)。新ブランドがスタートし、中止ブランドの在庫評価損(合計約28億円)を計上したこともあり、売上総利益率は前期に比べて7.5ポイント低下し41.8%だった。17年度は「不採算ブランド、不採算品の整理が上半期で終わり、下半期はかなり改善が期待できる」(岩田功・社長)見通し。売上高630億円(前期比6.8%減)、営業損失30億円を見込む。
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