中四国でセレクトショップ「ジーンズファクトリー」を運営するインターナカツ(高知市、中津徹・社長)は、関西初店舗を大阪市枚方市の大型ショッピングセンター(SC)「くずはモール」に3月10日開く。同社は11店舗を運営しているが、中四国以外への出店は1984年の設立以来、初となる。「ジーンズファクトリー」は郊外のロードサイド立地でありながら、ジーンズの客単価が2~3万円。高額品が売れる地方有力店として業界では昔から知られた存在だ。
「ジーンズファクトリー」は、ロードサイドに売り場面積495~660平方メートルの大型店を運営してきた。倉庫のような広い空間は、「AG」「ヤヌーク」「レッドカード」「ヌーディージーンズ」などのデニムをはじめ、「スコッチ&ソーダ」「ザ・ノース・フェイス」「スリードッツ」などを国内外の200~300ブランドで構成され、圧倒的な品ぞろえが幅広い世代の支持を集める。
14年秋にはイオンモール岡山に初のSC型店舗を、198平方メートルの小規模なウィメンズ専門業態で出店した。SCの衣料品テナントとしては高額な商品だが、岡山での「ジーンズファクトリー」の知名度の高さもあって軌道に乗せることに成功させた。
くずはモールの新店はそのSCフォーマットを用いた2号店になる。売り場面積は155平方メートルだが、メンズ・ウィメンズの複合店。初年度売上高1億5000万円を目指す。開店直後の11日と12日には、くずはモールの催し会場で「レッドカード」の本澤裕治・代表をゲストに招いたイベントを開催するなど、デベロッパーとも協力して売り込みを図る。
全国進出について同社の中津大・取締役は「視野には入れているが、すぐにどうこうしようとは考えていない」と話す。「われわれの強みが生かせるのは、都心ではなく郊外のゆったりとした生活圏。仮に首都圏に出店する機会があっても、くずはモールのようなお客さまの暮らしに近い場所になるだろう」とRSC(広域型SC)での多店舗化を念頭にオペレーションを磨く。
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