日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条を申請したビーシービージーマックスアズリア グループ(BCBGMAXAZRIA GROUP)は、知的財産権を含む資産の売却から自主再建まであらゆる方策を検討しているようだ。ホリー・フェルダー・エトリン最高リスク管理責任者(CRO)によると、債権者と協議中で、半年以内に法的整理下にある企業向け短期融資の活用の有無やそれにまつわる入札計画など、現資産の価値を最大限活用する再建プランを発表するとしている。なお、海外での事業展開については破産法11条の適用範囲には含まれない。
裁判所に提出した資料によると、同社は欧米、カナダ、日本で550店舗以上を持つまでに成長した。しかし、実店舗からオンラインへのシフトやブランド志向の減退などのマクロなトレンドと、卸やライセンスビジネスの不調、海外事業やディストリビューター契約のコスト増などBCBG内部の問題が重なり失速した。連結売上高は2014年度の7億8500万(約896億円)ドルから20%以上減少し6億1500万(約702億円)ドルまで落ち込んでいた。
同社は業務拡大のため、2006年に投資会社のグッゲンハイム パートナーズ(GUGGENHEIM PARTNERS)から初めて資金調達を受けた。成長が鈍化するにつれ、市場に即さない事業構造や、債務超過、特に流動性資産の不足などが深刻化した。15年には3億ドル(約342億円)相当の株式を発行し借金を返済したり、1億ドル(約114億円)以上を投資したり“法廷外の”再建策を講じていた。16年8月にも救済融資を受けている。同月には創業者のマックス・アズリアが筆頭株主を降り、CEOを退任した。