百貨店大手5社の3月度売上高は、三越伊勢丹が前年同月比0.7%増、高島屋が同2.8%増、そごう・西武が同1.4%減、大丸松坂屋百貨店が同0.2%増、阪急阪神百貨店が同1.1%増だった。営業日数は昨年と同じ。衣料品は気温が低かったこともあり、春物の売り上げが鈍かった一方で、トレンドアイテムが好調だったとの声も。引き続き好調なインバウンドや、ホワイトデー需要が全体の売り上げをけん引した。
プラスになった三越伊勢丹は、3月20日で営業を終了した三越千葉店が閉店セールによって約2倍だった他、基幹3店で化粧品などの婦人雑貨や食品が好調に推移した。高島屋は婦人服8.5%減、紳士服2.7%減と衣料品が苦戦したが、インバウンドは好調で50.8%増だった。また、dポイントやポンタ(Ponta)と共同で実施した「スーパーポイントウィーク」が奏功した。大丸松坂屋は、婦人服では特選が売り上げをけん引して0.1%増、紳士服では昨年4月にオープンした名古屋の「ジェンタ」が好調で1.1%増だった。阪急阪神百貨店は、昨年12月から4カ月連続でプラスで推移。婦人服ではトレンドを取り入れたプリント柄のアイテムが動き、紳士はバックパックなどの雑貨やインバウンドの売り上げが好調だった。
一方、マイナスだったそごう・西武は、衣料品が約1割弱減った一方で、トレンドのデザインを取り入れた商品がよく動いた他、若い世代が化粧品のブランドアイテムをリピード買いするなどの良い兆しも見られた。