J.クルー(J. CREW)のジェナ・ライオンズ(Jenna Lyons)社長兼クリエイティブ・ディレクターが退任する。2017年いっぱいはクリエイティブ・アドバイザーとして同社に関わる。クリエイティブ・ディレクターのポジションを撤廃し、今後はソムサック・シックホンムーン(Somsack Sikhounmuong)=ウィメンズ・ヘッド・デザイナーがチーフ・デザイン・オフィサーに昇格し、デザインを手掛ける。その他の彼女の業務はミラード・ドレクスラー(Millard Drexler)会長兼最高経営責任者が継承する。
ライオンズは全ての商品デザインやビジュアルを手掛け、昨年は同社内で最も高い給料を手にしていた。彼女は26年前にJ.クルーに入社し、2010年からクリエイティブ・ディレクターを務めてきた。ファッションアイコンとしても知られ、ブランドの顔になった。しかし、近年同社の業績は悪化する一方で、借入金は現在15億ドル(約1665億円)にまで膨らんでいる。コンサル企業のジェシナ・グデフス・ウィッターンは「ライオンズと彼女のスタイル、それにブランドイメージは深く結びついていたため、大きな影響を与えるだろう。社内だけでなく、消費者にもその影響は感じられると思う。ブランドを長く愛してきた顧客にとって、彼女なしの『J.クルー』は想像できないだろう。『J.クルー』のライオンズは『シャネル(CHANEL)』にとってのカール・ラガーフェルドと同様の存在だから」とコメントした。