アダストリアの2017年2月期は、本業のもうけを示す営業利益が前期比6.8%減の149億円だった。売上高は同1.8%増の2036億円。円高によって原価率は改善したものの、値下げ率がやや拡大し、期末に約10億円の在庫評価損を計上したため、粗利益率は0.3ポイント低下。ECなどへの事業投資で販管費率も上がり、利益を圧迫した。投資有価証券売却益37億円を特別利益として計上したことで、純利益は同26.9%増の115億円になった。
グループの期末店舗数(EC店舗含む)は純増27の1351店舗。国内の既存店売上高は同2.5%増だった。主力ブランドの売上高は「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」が同5.9%増の382億円、「ニコアンド(NIKO AND...)」が同同8.3%増の247億円、「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」が同6.4%減の246億円、「スタディオクリップ(STUDIO CLIP)」が同8.3%増の222億円、「レプシィム」が同4.3%増の157億円。デビュー3年目の「ベイフロー」の売上高が同72.4%増で50億円を突破した。売上高に占めるEC化率は14%になった。
今期(18年2月期)は売上高が前期比14.4%増の2330億円、営業利益が同0.6%増の150億円、純利益は同2.8%増の119億円を予想する。昨年傘下に収めた「ページボーイ」を展開するアリシア、今月買収した米ベルベット社が連結に加わるため、グループ期末店舗数は1539店舗になる。営業利益は新規事業への投資増加を見込んで、前期並に据え置いた。