紳士服チェーンのAOKIは、大きなサイズの専門店「サイズ マックス(SIZE MAX)」の事業拡大を図る。「サイズ マックス」は、2003年から展開するメンズとウィメンズの2L~8Lの大きなサイズに特化したスーツ、フォーマル、カジュアルをそろえた専門店。現在は全国のAOKI57店舗でのコーナー展開に加え、今月20日に熊本、28日に埼玉に単独店2店舗を出店する。今後は、21年3月末までに併設店を含めて150店舗を目指す。
13日の拡大成長戦略発表会でAOKIホールディングスの青木彰宏・社長は、「大きなサイズのお客さまから、もっとサイズを豊富に選べてファッションを楽しみたいという声が多かった。これまで蓄積してきた大きなサイズならではのノウハウを生かし、全国に拡大することでより多くのお客さまに満足いただける。大きなサイズ衣料は5900億円の市場があるが、『サイズ マックス』におけるシェアはまだ0.4%。まだまだ拡大の余地がある」と強化の理由を述べた。
事業拡大に合わせ、京都大学アメフト部と共同開発した“アスリートMAXスーツ”も発売する。京都大学のアメフト部135人にスーツについてのアンケートをとり、アスリートの体型でも動きやすい独自の型紙を開発した。発表会では、元大関、琴欧州の鳴戸親方と元水泳選手の中村真衣が、“アスリートMAXスーツ”を着用し登場。身長202センチ、現役時代は体重150キロ以上あった鳴戸親方は、「体が大きくてどこのお店に行ってもサイズがなかった。このスーツはストレッチ素材で、袖付けの部分もパワーネットになっているので動きやすい」。中村は「スーツを着ているという感覚がない。体型を気にしているアスリートも多く、私も足が大きく靴のサイズがなかった。おしゃれを楽しんで女子力をアップしたい」と靴のサイズも豊富にそろえる『サイズ マックス』に期待していると話した。
「サイズ マックス」では、サイズのバリエーションに注力。アイテムは、ストレッチ素材やニット素材などを使用し、動きやすいことはもちろん、ウィメンズであれば手首が細く見えるようにジャケットの袖口をターンカフスにするなど、大きいサイズならではの工夫を凝らしたアイテムをそろえる。店舗には扇風機を設置した大き目のフィッティングルームやウォーターサーバーなどを用意。今後はECと店舗の連携も構築させながら各店のスタイリストの教育も進め、店頭でアドバイスを受けながら全国どこからでも購入できるような体制を整えていく。