レナウンは、ビジネスマンなどを対象にドレスシャツを定期的に提供するサービスを6月から開始する。5万円(予定)の利用料で、年3回に分けて計12枚のドレスシャツを届ける。同社が百貨店の平場で展開する「ビージーアール(BGR)」のシャツで、1枚当たりの単価は5500円前後。店頭で服を買うことを面倒に感じている男性や単身赴任者などをターゲットに想定し、新しい顧客との接点を作る。
同社はこれを機に、店頭での販売を前提としない「サービス利用型ビジネス」に取り組む。同じ時期に「アーノルドパーマータイムレス(ARNOLD PALMER TIMELESS)」でも子供服のレンタル事業を始める。北畑稔・社長は「服を所有する提案だけでなく、コーディネート、洗濯、保管、処分など服にまつわるさまざまなことをサポートするビジネスモデルを構築したい」と話す。今期(2018年2月期)はトライアルと位置づけ、他のサービスも含めて来期の本格稼働を目指す。異業種との提携も視野に入れる。
北畑社長は「ある調査では20~70代の全世代の男性のファッションへの関心は『ない』と『あまりない』で50%を超えている。まずは商品を体験してもらう機会を作らなければ始まらない」と危機感をにじませる。メンズのドレスシャツのサービスは順次、ネクタイ、スーツ、ベルトなどアイテムを広げる予定。メンズで手ごたえをつかんだ後、ウィメンズでも同様のサービスを開始する。