コーチ(COACH)の「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」買収が発表されて以降、業界筋はマイケル・コース(MICHAEL KORS)が「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」の獲得に意欲的なのでは?とウワサしている。マイケル・コースは一時期、「ケイト・スペード ニューヨーク」の買収に興味を示していたと言われ、一方の「ジミー チュウ」は親会社がラグジュアリー市場からの離脱を表明。現在、身売り先を探している。「マイケル・コース」からも「ジミー チュウ」からもコメントは取れていない。
「ジミー チュウ」には年商の2.5倍に相当する12億ドル(約1350億円)の価値があるとされ、売り上げの3/4は靴によるもの。靴の売り上げが10%程度の「マイケル・コース」にとって、よりラグジュアリーな「ジミー チュウ」を手中に収めるメリットは大きい。
とはいえジョン・アイドル=マイケル・コース会長兼最高経営責任者はかつて、「資金は株式の買い戻しに充てる。同業他社に比べ売り上げは大きいのに株価が冴えない状況を考えると、それが一番賢明だ」と、自社株買いを明言しており、「ジミー チュウ」買収に踏み切るか懐疑的な声も聞こえている。
全米の百貨店不振などが主因で、「マイケル・コース」の業績は前年を割っている。同社は販売チャネルのシフトやセールの抑制など改善策を構築中だ。