ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)はパトリス・ルーヴェ(Patrice Louvet)=プロクター&ギャンブル(Procter & Gamble 以下、P&G)グループ・プレジデントを社長兼最高経営責任者(CEO)に任命した。ルーヴェ新社長兼CEOは取締役会にも加わる。7月17日付で就任で、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)=エグゼクティブ・チェアマン兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーの直属となる。前任のステファン・ラーソン前CEOは就任18カ月後の5月にラルフ ローレンを退社している。
ルーヴェ新社長兼CEOはP&Gで28年の経験を持つベテランで、「パンテーン(PANTENE)」や「ジレット(GILLETTE)」「SK-Ⅱ」などの成長や再建に貢献した。
「これはパートナーシップだ」とローレン。「私が現場から退くのではない。助けてくれる人を起用したいんだ。何しろ年商70億ドル(約7910億円)の大きな会社だからね。信頼できる人を得て、ビジネスを適正に成長させたいのだ」。ルーヴェ新社長兼CEOの起用にあたっては、そのグローバルなビジネス経験と穏やかで思慮深い人間性がポイントになったようだ。「パトリスが加わることで洗練と成熟がビジネスにもたらされるだろう。これは非常に重要なことだ。彼は私のパートナーになる。私は会社が存続の危機にあるとは思っていない。むしろ始まりにある」。
ルーヴェ新社長兼CEOにとっては、まず企業文化を知り、そこに溶け込むことが必要になる。「ラルフと会話する中で、彼がいかに従業員のことを考えているかということに感銘を受けた」と同氏。「確かにビジネスは困難だし、状況はチャレンジングだ。しかし、心から素晴らしいと思えるカルチャーがある」。同時にファッションについての知識も得なければならない。「自分が何を知っていて、何を知るべきかを分かっているつもりだ。素早く学ぶ自信はあるし、業界をよく知るチームとともにやっていけると自負している」。