中国のEC最大手、アリババ・グループ(ALIBABA GROUP)の2017年1〜3月期決算は、売上高が前年同期比60%増の56億ドル(約6328億円)、純利益が同85%増の14億ドル(約1582億円)と増収増益だった。急速な成長を続ける同グループは、中国人の所得向上やECの隆盛などを踏まえ、今後もさらなる成長を見込む。
ジョセフ・ツァイ(Joseph Tsai)副会長は「中国人消費者は中国経済を輸出と投資主導型から、消費主導型に転換している」とコメント。さらに、中国の一人当たりのGDPが1999年の870ドル(約9万8000円)から、現在8000ドル(約90万4000円)を超えるまで上昇したことを踏まえ、「GDPは今後も伸び、その数字が5万ドル(約565万円)を超えるアメリカなどの先進国に近付くだろう。人々の消費は実需から嗜好品にシフトしている」と話した。
また、「eコマースとリアル店舗は競合だという古臭い考え方はもはや成り立たない。スマホはECと実店舗の垣根をなくしてくれる。とはいえ、実店舗のデータをデジタル化するのは、非常に複雑な問題。膨大なデータを持つアリババこそが、店舗を助けることができる」と自信を見せた。