シューズブランドの「ジャンヴィト ロッシ(GIANVITOROSSI)」が、降りかかった人種差別の疑いに対して反論した。ミラノのシューズブランドは18日(現地時間)、ニューヨークの最高裁判所で、元バイヤー兼リテール・マネージャーのホイットニー・ウィルバーン(Whitney Wilburn)から、「人種と年齢のせいで、白人の上司からひどい扱いを受けた」と糾弾された。彼女は名誉の回復や心的ストレスの損害賠償を求めている。これを受けブランドの広報は翌日(同)、ホイットニーの訴えは「調査も、ブランドからの返答も待たないままの独断だ。多様性を認める我々の労働環境を傷つけた。ジャンヴィト・ロッシは、しかるべき時に、しかるべき形で、訴えに対しアクションを起こす」と主張した。
ホイットニーによると、彼女は2015年、ニューヨーク・マディソン街のブティックで働き始め、16年春に白人の上司が就任。以降、ホイットニーは正当な理由もなく、そして明確な辞令などもないまま、バイヤーの仕事をはく奪されたと主張する。ホイットニーは「正当な理由ではなく、人種と年齢で不当な処遇を受けた。白人の上司は黒人に強い敵意を抱いており、他の同僚はこれを容認していた」と続ける。
さらにホイットニーは、かつて黒人テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)が、「大量の買い物」をした際にディスカウントを依頼したものの、ブランドのマネージャーたちは「彼女を罵りながら、断った」として、メゾンにはもともと人種差別的なムードがあったと主張する。結局セリーナは「米『ヴォーグ(VOGUE)』経由でディスカウントを受けたが、他のセレブのディスカウントより割引率は低かった」と続ける。
これに対し「ジャンヴィト・ロッシ」は、「ホイットニーは、自分の問題と、メゾンとセリーナの関係をごっちゃにしている。セリーナは今も、私たちの大切なお客さまだ。私たちはセレブを差別したりしない」と反論した。
セリーナ側のコメントは得られていない。