コンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)はスイスの免税店、デュフリー(DUFRY)の株式5%を取得した。今回の取引の目的は、今後需要が増すとみられるトラベルリテール部門の強化だ。
ヨハン・ルパート(Johann Rupert)=リシュモン会長は、「ラグジュアリー消費のトレンドは徐々に旅行に向かう。人工知能(AI)やロボット化などの技術革新は仕事環境を変え、人々により多くの自由時間をもたらすだろう」とコメント。さらに、「15〜20年後に人々が何をするかを考えたとき、旅行をするだろうと思った。彼らはさまざまな国を訪れ、経験を求めるだろう。この変化により、トラベルリテール分野は面白くなる」と説明した。
業界筋は、リシュモンの動きにはさまざまな意味があるとし、「株式保有により、リシュモンの傘下ブランドは、主要空港でより良いロケーションでの販売を実現できる」と指摘。また、ルカ・ソルカ(Luca Solca)=エグザンBNPパリバ(EXANE BNP PARIBAS)マネジング・ディレクターは、「旅行者の数は今後5〜10年間で、世界のGDPレベルを上回る成長を続けると予想される。リシュモンは『モンブラン(MONTBLANC)』の復調に貢献したスモールレザーグッズなどを売ることができる」と話した。