シチズン時計は6月、「シチズン(CITIZEN)」ブランドとしては初となる、複雑機構トゥールビヨン搭載の機械式腕時計“シチズン トゥールビヨン Y01”を発売する。大丸の創業300周年を記念し、大丸松坂屋百貨店記念モデルとして、大丸でのみ発売。価格は1000万円だ。シチズンは傘下の「アーノルド & サン(ARNOLD & SON)」でトゥールビヨン搭載時計を企画・製造・販売しているが、基幹ブランドとしては初めて。ムーブメントは、自社設計だ。
商品は、大丸が「300年という『時間の美しさ』を今一度振り返り、時間や歴史が育んできた価値を新しい価値にリメイクし、今までのお客様、これからのお客様にご提案・ご提供することを目指す」との思いを持ってシチズンに打診。来年創業100周年を迎えるシチズンは、この思いに共感し、時計の原点とも言える機械式時計に着目した。「永く寄り添うこと」を使命とすべく、日本らしい和の情景をモノトーンで表現。文字盤は七宝焼きのホワイト、ケースやベゼルは18金のホワイトゴールドで、サファイヤガラスのシースルーバックからは木々が浴びる「喜雨」を表現した模様を施した。
トゥールビヨンとは、「ブレゲ(BREGUET)」を創業したフランス人時計士アブラアム・ルイ・ブレゲ(Abraham-Louis Breguet)が開発。内部構造の一部を回転させることにより、時計にかかる重力の影響を軽減する。各部品に精度や軽さが求められるため、パーペチュアル・カレンダー(永久カレンダー)やミニッツ・リピーターとともに複雑機構と呼ばれ、トゥールビヨン搭載時計は最低でも100万円台、1000万円を超えるものも珍しくない。