中国安徽省蚌埠市の靴工場が現地警察に摘発され、「ナイキ(NIKE)」や「コンバース(CONVERSE)」、「ヴァンズ(VANS)」の偽スニーカー約50万足が押収されたと現地メディアの央視新聞が5月25日に報じた。2012年から中東やアフリカに輸出販売されており、これまでに少なくとも約6億元(97億円)の売り上げがあったという。スポーツシューズの模造品の事件としては中国内最大規模。
今回の工場の摘発は、15年にナイキ中国支社が現地公安局に対し、中東で「ナイキ」の模造品が売られていると公安局に訴え出たことがきっかけとなった。製造地はベトナムやマレーシア、と表示されていたが、実際は同工場で生産されたものだったという。摘発された企業は、正規品の製造を行っているグループ企業の一部で、生産、販売、アフターサービスなどの部署に加え、品質検査部を設け、模造品の製品チェックを行っていた。警察が捜査をしたところ、同工場のディレクターは以前にも模造品の製造に関する罪で捕まったことのある人物だという。