スポーツ施設の運営などを手掛けるスヴェンソンスポーツマーケティングが6月8日、卓球とレストランを融合した新感覚の複合施設「T4 TOKYO」を東京・渋谷(渋谷区神南1-12-16)にオープンする。地下1〜1階の2フロアにレストランやバー、卓球専門のショップと卓球スクールが入る。
最大の目玉はトランジットジェネラルオフィスが手掛ける1階のイタリアンバル「ザ・ラリーテーブル(THE RALLY TABLE)」だ。卓球を通じて交流が生まれる「ラリー コミュニケーション テーブル」をコンセプトに、店内には大きな卓球スペースを併設。利用者は食事を楽しみながら自由に卓球ができる。約50席のテーブル席に加えて店内奥にはバーカウンターと個室も用意。“合コンにも使える”という個室では、ミニ卓球台やゴールド調の小物など、店内とは異なる雰囲気を味わえる。
提供する料理も卓球をイメージした“ピンポンサワー”や“ピンポンパンケーキ”“ラケットアイスキャンディー”など個性派がそろう。世田谷の「トウキョウ カウボーイ(TOKYO COWBOY)」の粗挽き肉を使ったハンバーグプレート(1600円)や渋谷でチーズを製造する「チーズスタンド(CHEESE STAND)」のチーズを使用した“CHEESE STAND ブッラータと苺”(1400円)など、素材にこだわったメニューも多い。ハンバーグを乗せる木製プレートは卓球のラケット工場で作るほどのこだわりようだ。
複合卓球施設だけあって、卓球関連のスペースも充実する。エントランスには卓球男子日本代表のオフィシャルサプライヤーを務める「ビクタス(VICTAS)」初の直営店が店を構える。公式ユニフォームを数量限定販売する他、デジタル計測を用いた商品提案など、最先端の技術を駆使した店舗となっている。
地下1階は大人が楽しむための卓球スクール「タクティブ(TACTIVE)」の練習スペース。インターネットで予約すれば好きな時間に講習を受けられる。卓球台を5台設け、一部はVIPルームとして個室レッスンに使用する。夜には料理を食べながら優雅なレッスンを受られるのも複合施設ならではのサービスだ。また、レッスンに使用する卓球台には最新のトラッキング技術を搭載。ボールの軌道をリアルタイムで取得することができ、これを活用したデジタルゲームなどのアミューズメントも実施していく計画という。
まずは毎月1万人の利用を目指し、今後は国内主要都市に加えて、シンガポールや上海、ドイツなどの海外展開も視野に入れる。自身が元卓球選手という兒玉義則スヴェンソン社長は出店について、「健康志向という観点からも卓球は取り入れやすい競技。ちょうど世界大会が注目を浴びているが、卓球の魅力を発信していく場にしたい」と語る。渋谷という立地については「渋谷界隈には海外からの旅行客も多く、スポーツショップの旗艦店がそろっている。若い世代のカルチャーが根付く街でもある渋谷で、若者に卓球の楽しさを広めたい」という。