業界筋によると、リカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)前「ジバンシィ(GIVENCHY)」クリエイティブ・ディレクターはすでに「ヴェルサーチ(VERSACE)」と契約を交わしており、ミラノ本社の一部は彼を迎えるべく清掃を終えているという。また、彼のスタッフデザイナーの少なくとも一人は、すでに同社で働き始めているという。ティッシは、「ヴェルサーチ」創業者のジャンニ・ヴェルサーチ(Gianni Versace)を尊敬し、その妹で、クリエイションを統括するドナテラ(Donatella Versace)と非常に親交が深い。
しかし、別の業界筋によれば、全てが白紙に戻る可能性があるという。
2014年からヴェルサーチの株式20%を保有する投資会社、ブラックストーンはティッシとの契約を推し進めているようだが、1月に「ジバンシィ」を去ったティッシが非競合契約の期間中かどうかは定かではない。この数カ月ヴェルサーチはこの件に関してコメントを控えている。
3月の取材の際、ティッシは「ヴェルサーチ」入りの噂について、「いろんな話が机上にあり、夏前には結論を出すつもりだが、その前にスピリチュアルなことをいくつかやらなければならないし、現実に戻るためにゆっくり休みたい。88歳の母や甥たちとも共に過ごしたい。リアルライフに戻りたいんだ」と語っていた。