フランス・カレーのレース・モード国際センターで、6月16日から12月31日まで、ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)のクチュール人生の軌跡をたどる、「ユベール・ド・ジバンシィ展」が開催される。
同展示では、個人のコレクションや、「ジバンシィ(GIVENCHY)」のアーカイブコレクション、ガリエラ美術館、クリストバル バレンシアガ博物館、レース・モード国際センターなどの美術館から提供された、80点以上のコレクションピースやアクセサリーが展示される。ジバンシィが尊敬するクリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)のコレクションも同時に展示される。
ジバンシィ本人(90)がレセプションに出席し、「デザイナーは、アイデアで人を幸せにすることができる、ファッション業界の中でも最も美しい職業の一つだ。子どもの時からの夢だった仕事ができてとても光栄に思う」と述べた。
同展示を開催することは、2013年にレース・モード国際センターが設立した時から話があったという。また、レースで有名な生産地であるカレーに位置し、レースの生産にフォーカスしていたことも、同美術館で展覧会をすることになった理由の一つでもある。ジバンシィは、「今でもレースのデザインや創作に夢中になることがある。私はこれまでのキャリアで多くのレースを使用してきたが、バレンシアガほどではなかった。彼はいわばレースの帝王であり、レースを完璧に調和させるすべを知っていた」と説明する。
展示は、“ベッティーナ・ブラウス”のレプリカを始め、初のオートクチュールコレクションとなる、1952年の伝説的なショーのラスト飾った3つのウエディングドレス、ウィンザー(Windsor)公爵夫人が夫の葬式で着用したモーニング・コート、50年代を代表するフランス人モデルのキャプシーヌ(Capucine)のために作られたガウン、ジャッキー・ケネディ(Jackie Kennedy)のガウン、オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)が「ティファニーで朝食を」で着用したリトル ブラックドレスや「おしゃれ泥棒」で着用したイブニングドレスなど、ジバンシィと親しかった友人やクライアントのために製作されたものまで幅広く展示されている。
ジバンシィは展示内容と照らし合わせ、ジャッキー・ケネディやオードリー・ヘプバーンとの出会いやエピソードをユーモアを混じえながら回顧した。