23歳の枝優花・監督がクラウドファンディングで資金を集めて制作した映画「少女邂逅(かいこう)」が15日、初日公開を迎えた。同映画は、映画監督の枝優花 とシンガーソングライターの水本夏絵がタッグを組み、音楽と映画のコラボレーションイベントを開催するMOOSICLABの支援もとで、映画制作のための資金をクラウドファンディングで集めたもの。5月にプロジェクトを開始、8月2日までに150万円の目標金額に対して247万円もの資金が集まったため、正式な公開を迎えた。
主演は「ミス iD2016 グランプリ」の保紫(ほし)萌香、「装苑」や「花椿」の表紙も務めるモデルのモトーラ世理奈。本作は枝監督が14歳の頃の実体験をもとにした、“いじめと癒やし”の物語。撮影も自身が18歳まで住んでいた群馬県高崎市で行った。枝監督は作品について、「私自身の実体験がベースになっていて、本当に辛くて誰にも助けを求められなかった10代の頃を描いている。そんな当時の私を救ってくれたのは1本の映画だった。誰にも言えない痛みが今もある人、あった人、自分の存在意義に疑問を感じている人に見てもらいたい。見終わった後、数時間前の自分を見つめられるのではないかと思う」とコメントする。
15日に初日公開・舞台挨拶を終えた枝監督は、「誰もがわかるよう単純明快シンプルなストーリーではないため、正直、公開されるまで観客の方々がどのようにこの作品を受け取るのか不安だった。でも、公開されてそれが杞憂だとわかった。観客の方々が自分の人生を通して、この作品で明かされていない部分を補おうとしている姿を見て、グッときている」と今の心境を述べる。
「少女邂逅」は映画プロジェクト「MOOSIC LAB 2017」の一部として、今後、新宿K’sシネマで8月19、23、29日と9月6日(全て21時10分〜)に、アップリンク渋谷で9月4日(18時〜)の公開が決まっている。クラウドファンディングの出資者には今後、映画鑑賞に加えてメイキング映像をまとめた配信サービスや写真集、イベント参加などの特典を用意するという。