ファッション

主要メゾンを担う新たな顔触れがバイヤーの購買意欲を刺激  有力バイヤーが評価するミラノ2016年春夏コレクション

 「今季のミラノは大きくリフレッシュしていた。幾つかの主要メゾンは、新デザイナーを起用して刷新し、新会場に場所を移してさらなる変化を見せた」とリンダ・ファーゴ=バーグドルフ・グッドマン シニア バイス プレジデント オブ ファッション オフィス&ストア プレゼンテーション。「グッチ(GUCCI)」「ロベルト カヴァリ(ROBERTO CAVALLI)」「エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)」など、新たなエネルギーを感じさせるフレッシュなコレクションが、バイヤーたちの購買意欲を刺激した。トレンドは、ボリューム感のあるラッフルや繊細な刺しゅうを伴ったロマンチックなボヘミアン調とビクトリア調のディテール、スリップやエプロンドレス、透け感のあるシフォンボイル使い、ゆったりとした袖、流線形のシルエット、滑らかなテーラードジャケット、そしてワイドパンツが挙がった。

バーグドルフ・グッドマン

 話題をさらった「グッチ」のミケーレは、美しいビンテージ調の折衷主義を掲げるインフルエンサーとして、充実したショーを披露した。快い色使い、ストライプ、レース、ボーダレスな解釈、デイウエア&ナイトウエアのミックス、さまざまな文化、そして時代の交錯といった注目のトレンド要素が入り、新鮮で大胆かつ、ラグジュアリーで美しい見た目に仕上がっていた。「アルベルタ フェレッティ(ALBERTA FERRETTI)」や「エトロ(ETRO)」が取り入れたボヘミアン調のレースやフェミニンなラッフルの継続も好ましい。

[rel][item title="【ルック】「グッチ」2016年春夏ミラノ・コレクション" href=http://www.wwdjapan.com/collection/look/gucci/2016-ss-milan-collection/" img="http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2015/09/GUCCI_OG.png"][/rel]

ハーヴェイ・ニコルズ

 ミラノは近年まれに見る出来栄えだ。良かったブランドは 「グッチ」「フェンディ(FENDI)」「ジル・サンダー(JIL SANDER)」「マックスマーラ(MAX MARA)」「ロベルト カヴァリ」。現在、秋冬物の売り上げにおいてもイタリア勢が堅調だ。今季の優れたコレクションを見ても、この流れは続くと確信する。

[rel][item title="【ルック】「マックスマーラ」2016年春夏ミラノ・コレクション" href=http://www.wwdjapan.com/collection/look/max-mara/2016-ss-milan-collection/" img="http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2015/09/maxmara.png"][/rel]

レーン・クロフォード(香港)

 中国国内の消費の減少に加え、流動的な市場や為替の変動に対して、われわれの予算をどのように最大限有効活用して消費者を満足させるか、といったポジティブかつ慎重な対策が必要になる。人と違う特別な自分になりたいと願う消費者が多い中、われわれは商品で競合と差をつけるため、まだ市場シェアの少ない小規模なニッチブランドを買い付けている。今回「イブリグ(IBRIGU)」を新たに発掘した他、「グッチ」「ポーツ 1961(PORTS 1961)」「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」も良いと思った。

[rel][item title="【ルック】「エミリオ・プッチ」2016年春夏ミラノ・コレクション" href=http://www.wwdjapan.com/collection/look/emilio-pucci/2016-ss-milan-collection/" img="http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2015/09/emilio-pucci.png"][/rel]

プランタン

 「プラダ(PRADA)」が突出していた。「グッチ」や「プラダ」で見られたビンテージ調のレトロなトレンドから、「ヴェルサーチ(VERSACE)」や「エミリオ・ プッチ」、そして「MSGM」にお目見えしたフューチャリスティックなものまで、今季ミラノ・コレクションは非常に多岐にわたっていた。世界的に見ても、ミラノの新興デザイナーの台頭が目覚ましい。

[rel][item title="【ルック】「プラダ」2016年春夏ミラノ・コレクション" href=http://www.wwdjapan.com/collection/look/prada/2016-ss-milan-collection/" img="http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2015/09/prada.png"][/rel]

セルフリッジ

 総じてダイナミックで進歩的なコレクションだった。「グッチ」の伝統あるシンボルマークに全く新しい方向性を加えたコンビネー ションは素晴らしい。「ロベルト カヴァリ」のピーター・デュンダス や、「ジル・サンダー」のロドルフォ・パリアルンガは、ブランドに新たな展望をもたらしていた。

[rel][item title="【ルック】「ロベルト カヴァリ」2016年春夏ミラノ・コレクション" href=http://www.wwdjapan.com/collection/look/roberto-cavalli/2016-ss-milan-collection/" img="http://www.wwdjapan.com/collection/wp-content/uploads/sites/3/2015/09/robertocavalli.png"][/rel]

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。