ファッション

三陽商会の「ラブレス」が日本発「アレフルード」の国内独占販売を開始

 三陽商会のセレクトショップ、ラブレス(LOVELESS)とギルドプライム(GUILD PRIME)は、2018年春夏シーズンから「アレフルード(A(LeFRUDE)E)」の国内独占販売を開始する。11月15日に開催した関係者向けの展示会で発表した。「アレフルード」は、独学で服作りを始めた佐野大介デザイナーが09年にスタートしたメンズブランド。ラブレスをはじめ、国内セレクトショップに向けて卸売りを行い、ステュディオス(STUDIOUS)など数店舗で取り扱いがあった。18年春夏で18シーズン目を迎える。

 ラブレスと「アレフルード」の取り引きは、ブランド立ち上げ時に、「ラブレスに置いてほしい」と同店の顧客だった佐野デザイナーがオファーして以降継続してきた。独占販売に至った経緯を三陽商会の井上智和・商品運営グループ長は「当社では『アレフルード』のことを“大人の本気服”と呼んでおり、服好きの人が好む、消化率が非常に高いブランド。人気アイテムは予約段階で完売することもたびたびあった。これまでは、バイイングの際に予算の関係上買い付けられない商品もあったが、当社でしか販売しないとなれば今まで以上に期待を持って買い付けできる。ただし、協業ということになればブランドのこれまでのスタイルが変わってしまう恐れもありうる。従来通りの“ブランドらしさ”を突き通してもらうために国内独占販売という方法を採った」と説明する。いいモノを買い付けるバイイングのスタイルは変えないが、期待は大きく、18年春夏シーズンはトータル30型を扱う。これまでの2.5倍の数を仕入れ、売り上げも上代ベースで4倍を目指す。さらにメンズをベースに、女性対応サイズも展開する予定だ。
 
 佐野デザイナーは「全てを把握しておきたいという思いもあり、デザインから生産までを一人で行っている。これまでは展示会の会期を国内向けのバイヤーに合わせる必要があったり、ショップごとの納期の調整など、やれることやれないことの制限があった。13年には1回ピッティにも出展し、反応がよかったので海外にも可能性は感じていたが、生産体制が整っていなかったため当時は悔しい思いをした。今後は生産体制を整え、海外にも発信していく。三陽商会は、そういう考えも理解してくれた」と話す。今後は三陽商会が生産を支援する可能性もあるという。

 価格帯はジャケットが6万~9万円、レザージャケットが約15万円、シャツが2万~3万5000円、カットソーが1万~2万円、パンツが2万4000~3万5000円、シューズが2万円後半~4万円。「ラブレス」全6店、「ギルドプライム」全5店で扱う他、オンラインショップでも販売する。

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