ファッション

三陽商会のサステイナブルプロジェクト 残布や裁縫道具などを販売

 三陽商会の持続可能なモノ作りを発信するプロジェクト「アース トゥ ウエア(EARTH TO WEAR)」は11月25~26日、ハンドメード作家によるクラフトイベント「丸の内ストリートマーケットby Creema」に出店している。場所は東京・丸の内仲通りの丸ビル前。同社で服を作る過程で出た残布や裁縫道具、残布を用いてトートバッグやシャツが作れるパターンキットなどの販売の他、残布を使ってピンクッションを制作するワークショップを行っている。

 人気商品は残布で、約110cmで500円で販売。ブランドのオリジナル生地やサンプルで制作した生地、高級な輸入素材まで出品しており、初日25日には始まって約2時間で約40セットを売り上げていた。裁縫道具の中でも、ものさしと目打ちとして使用できるオリジナル竹尺(1500円)は同社パタンナーが発明した商品。先端を尖らせることでミシン使用時に布を押さえたり、縫い目を整えたりと、さまざまな用途で活躍する。その他、糸(160円)や針(490円)、指ぬき(330円)などそろえる。また、クリスマスシーズンに合わせて、赤や緑、ストライプ地を中心にした残布を使ったオーナメント(500円)も用意し、購入者が自分で作るパターンキットはオーナメント(300円)、トートバッグ(1800円)、シャツ(2800円)も販売している。

 商品だけでなく、屋台やショッパーにもこだわった。商品を包むショッパーは、服のトワルを仕立てる際に出たシーチング(平織木綿)をリサイクルして制作。生地には実際に書かれたダーツ線などのパターンが残されている。屋台のデザインは、テラスハウスの出演でも知られる建築家の半田悠人が手掛けた。

 「アース トゥ ウエア」をディレクションする亀田勇真・三陽商会マーケティング開発部新規事業開発グループ主任は「プロジェクトメンバーはそれぞれ別のブランドに所属し、通常の業務の終業後に集まり、手作業で準備を進めてきた。2回目の出店になった今回はファンもでき、前回購入された残布で作ったコートを着用してきてくださったお客さまもいた。今後、このプロジェクトを発展させ、ビジネスモデルとして生かしていけたら」と話す。

 「アース トゥ ウエア」は三陽商会の社員有志の集まり「サンヨー ディースクール」のチームがスタートした“モノ作りを通して持続可能な社会を考え学ぶ”を目的にした商品開発を行うプロジェクト。第1回では、2013年に栃木県の渡良瀬エコレッジにある「サンヨー コットン フィールド」で約400人の社員が和綿の種を植え、16年に育った和綿を使ってストールを製品化して販売。その商品が17年ソーシャルプロダクツ・アワードで賞を受賞した。今年10月に東京・表参道の国連大学中庭で行われた「ロー トウキョウ」に参加。12月には熊本県天草市のイベントに出店予定だ。

■丸の内ストリートマーケット by Creema
会期:11月26日
時間:11:15 ~ 16:30
場所:丸の内仲通り・丸ビル前
住所:東京都千代田区丸の内2-4-1

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