ファッション

「ミュグレー」無名のデザイナー起用 “次長”級デザイナーの躍進がトレンドか?

 「ミュグレー(MUGLER)」はほとんど無名のアメリカ人デザイナー、ケーシー・カドウォールダー(Casey Cadwallader)をウィメンズのアーティスティック・ディレクターに任命した。同職を4年間務めたデヴィッド・コーマ(David Koma)はメゾンを去り、ロンドンを拠点に自身のブランドに専念する。

 カドウォールダー新アーティスティック・ディレクターは、「アクネ ストゥディオス(ACNE STUDIOS)」出身で、ウィメンズのプレ・コレクションのヘッドデザイナーを務めていた。アメリカの名門私立コーネル大学で建築学を学んだ後、「ナルシソ ロドリゲス(NARCISO RODRIGUEZ)」や「J. メンデル(J.MENDEL)」「ロエベ(LOEWE)」「セイ(TSE)」などでキャリアを積んだ。

 ヨーロッパでは最近、スター級デザイナーではなく、その右腕を務めてきた“次長”級デザイナーを起用し、若返りを図るメゾンが増えている。例えば「クロエ(CHLOE)」は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」でニコラ・ジェスキエール(Nicolas Ghesquiere)の右腕を務めてきたナターシャ・ラムゼイ・レヴィ(Natacha Ramsay Levi)を起用。「カルヴェン(CARVEN)」は、「ディオール(DIOR)」でラフ・シモンズ(Raf Simons)の下で働いたセルジュ・レフュー(Serge Ruffieux)が新風を吹き込んでいる。

 「ミュグレー」は現在、コスメ企業クラランス(CLARINS)の傘下。かつてはニコラ・フォルミケッティ(Nicola Formichetti)がクリエイティブ・ディレクターを務めていた。彼は現在、「ディーゼル(DIESEL)」のアーティスティック・ディレクターを務めている。

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