ビューティ

「アールフレグランス」が届ける日本の風土や文化に合う新しい香り

 3月にデビューした「アールフレグランス(R FRAGRANCE)」は、ブランドコンセプトに日本の豊かさや癒しを香りで表現すること、日本ならではの高い精神性や繊細さを表現した香りを追求することを掲げ、ジャパンメードにこだわり丁寧にもの作りを行っている。

 村井千尋「アールフレグランス」調香師・クリエイターは、幼少時から匂い玉やコロンに興味を持ち、中学生のときに初めて自分用の香水を持つ。社会人になると調香師を目指して上京し、香りの原料や調香技術の専門教育を受けた後、企業の調香師として勤務する。経験を積んだ後、2014年に独立。かねて「日本の市場にある香水が海外の輸入品ばかりであることに疑問を持ち、湿気の多い日本の気候や日本人の肌、香りに対する感覚に合う香水を作りたい」と考えていたことから、17年1月にアールフレグランス社を立ち上げ代表に就任した。

 ブランドの使命は「香りの正確な知識と文化を伝えること。そして室町時代から続く、香道に代表される日本の伝統文化を後世に伝えていくこと」と話す村井・調香師。「自分が納得できたものだけを製品化した」という3つの香りは、京都の龍安寺の石庭と蹲踞(つくばい)に刻まれた「吾唯知足」というメッセージからインスピレーションを受け、沈香(じんこう)や白檀(びゃくだん)を使用した「ブラック ウード(BLACK OUD)」、和欄の一種である春蘭を原料に採用した「ノーブル オーキッド(NOBLE ORCHID)」、京都・東山にある長楽館のアフタヌーンティーをイメージした「ティー ブレイク(TEA BREAK)」の3種。来春には新作を発表する予定だ。

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