中国の投資会社フォーサン インターナショナル(FOSUN INTERNATIONAL以下、ファーサン)は、イタリアの高級ランジェリーブランド「ラペルラ(LA PERLA)」買収について、「ラペルラ」の親会社であるパシフィック グローバル マネージメント(PACIFIC GLOBAL MANAGEMENT)と基本合意に達した。これによって、フォーサンは30日間独占的にデュー・ディリジェンス(財務状況をはじめとする企業の活動状況を調査すること)を実施することが可能となり、デュー・ディリジェンスを経てフォーサンの投資委員会の承認が下りれば買収が実現する。
パシフィック グローバル マネージメントはイタリア人起業家シルヴィオ・スカリア(Silvio Scaglia)によって設立された会社で、複数のモデルエージェンシーを経営する。2013年に「ラペルラ」を入札形式で獲得した。同社は「ラペルラ」の小売り拡大に力を注いでおり、16年にはニューヨーク・マディソンアベニュー店の改装などを行った。
「ラペルラ」は1954年にアダ・マゾッティ(Ada Masotti)が立ち上げたブランド。2007年に息子のアルベルト(Alberto)がサンフランシスコを拠点とする投資会社JHパートナーズ(JH PARTNERS)に売却し、その後、JHパートナーズが13年にパシフィック グローバル マネージメントに売却した。
フォーサンは92年に上海で創業し、香港証券取引所に上場している。同社はリゾート運営を行うクラブメッド(CLUB MED)やイタリアブランド「カルーゾ(CARUSO)」を擁する。