「グッチ(GUCCI)」は1月9日、伊フィレンツェのメルカンツィア宮殿内に「グッチ ガーデン(GUCCI GARDEN)」をオープンした。2011年にフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)前クリエイティブ・ディレクターが手掛けた「グッチミュゼオ(GUCCI MUSEO)」をアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)=クリエイティブ・ディレクターが自身のクリエイションの中核となる折衷主義をベースに完全に作り替えたものが「グッチ ガーデン」だ。
宮殿の美しいファサードには大きなアイモチーフのネオンアートが点灯し、3フロアに6つの展示室と、赤いベルベットの天幕で覆われた30席の映写室、2つのショップとレストランが入っている。
展示室には同ブランドが創業した1921年から現在までの貴重なコレクションが集められた。あえて年代順の展示を避け、それぞれの時代を象徴するオブジェや写真、ビデオ、現代アートと共に、テーマごとに過去と今を対比する配置で展示されている。
ミケーレ=クリエイティブ・ディレクターの要請を受け、キュレーター兼ファッション批評家のマリア・ルイーザ・フリーザ(Maria Luisa Frisa)がキュレーションに協力した。同氏はヴェネチアIUAV大学のファッションデザイン&マルチメディアアート学部長も務める人物だ。
また、グランドフロア(1階)にはレストラン「グッチ オステリア(GUCCI OSTERIA)」と2つのショップが入る。「グッチ オステリア」はマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)=グッチ社長兼最高経営責任者(CEO)の古い友人でもある、ミシュラン三ツ星レストラン「オステリア フランチェスカーナ(OSTERIA FRANCESCANA)」のマッシモ・ボットゥーラ(Massimo Bottura)=オーナーシェフがプロデュースしている。
同じくグランドフロアにあるショップでは“GUCCI GARDEN”のタグが付いた限定アイテムや、“GUCCI GARDEN”のロゴを施したシルクのボンバージャケットなど、世界に1つしかないアイテムも販売する。
なお、「グッチ ガーデン」の入場料は一般8ユーロ(約1080円)、学生6ユーロ(810円)。入場料の売り上げの半分は、フィレンツェ市の修復プロジェクト支援のため同市に寄付されるという。