「ゴーシャ ラブチンスキー(GOSHA RUBCHINSKIY)」が「ドクターマーチン(DR.MARTENS)」「リーバイス(LEVI’S)」「バーバリー(BURBERRY)」とコラボしたコレクションをロシアのエカテリンブルクで発表した。マフラーやシューズ、バケットハットなど全13のコラボアイテムをお披露目した。また「アディダス(ADIDAS)」とのコラボも継続している。
「ゴーシャ ラブチンスキー」が地元ロシアでショーを開催するのは今回で3度目で、これまでカリーニングラードとサンクトペテルブルクでショーを行ってきた。エカテリンブルクは2018年「FIFAワールドカップ(FIFA World Cup)」の開催都市。現在はモダンな超高層ビルが並び建つエカテリンブルクだが、重工業で発展してきた歴史的背景が、「リーバイス」や「ドクターマーチン」など、ブルーカラーに愛されてきたブランドとマッチしているようだ。
「ドクターマーチン」フットウエア&アクセサリー部門のクローバル・カテゴリー・ディレクターを務めるダレン・マッコイ(Darren McKoy)は「僕の知る限り『ドクターマーチン』がロシアのデザイナーとコラボするのは初めて。だが、ゴーシャはわれわれに刺激を与えてくれるし、両ブランドが持つ“若さ”というDNAが、クリエイティブ面でシナジーを生んでいると思う。ユースカルチャーはファッションを動かすエンジンだ」と語る。コラボの中には「ドクターマーチン」の1980年代のオックスフォードスタイルのブーツ、“エイドリアン・タッセル・ローファー(Adrian Tassel Loafer)”を再解釈したシューズが登場。「フォーマルなルックにファッション的ツイストを加えた」という。
「リーバイス」とのコラボでは「リーバイス」のアイコンアイテムの“501”とデニムジャケットが登場。デニムジャケットは、ブラックデニムとブルーデニムが融合したデザインに仕上がっている。「リーバイス」とは2016年にコラボしているが、今回のコラボは「ゴーシャ ラブチンスキー」が主導でスタートしたという。グローバル・デザイン部門を率いるジョナサン・チュン(Jonathan Cheung)は「ソビエト時代、『リーバイス』のデニムと車を交換した人がいたという話を聞いた。17年のロシア市場は好調で、ビジネスもファンの数も伸びている。130の販売拠点と、メーンラインとアウトレットも合わせて100店舗以上ある」と話す。
前シーズンに引き続きコラボとなった「バーバリー」とは、コットンギャバジンのトレンチコートを再構築し、カーコートのデザインとトレンチコートを融合したアイテムやオーバーサイズのダッフルコートを製作した。「ソ連崩壊後にロシアに上陸したアイコニックな西洋ブランドの一つとして、『バーバリー』がコレクションに加わることは非常に重要だった。ショーを開催する美術館に、ボリス・エリツィン(Boris Yeltsin)=ロシア初代大統領が『バーバリー』のマフラーを着用している写真が残っているほど、『バーバリー』は90年代に非常に人気があった」とゴーシャ・ラブチンスキー=デザイナーは語る。