モデルのアジョア・アボアー(Adwoa Aboah)がライオンズ モデル エージェンシー(LIONS MODEL AGENCY以下、ライオンズ)からライバル事務所のDNAに移籍した問題についてライオンズは、アボアーの母親でマネジメント会社のCLMエージェンシー(CLM AGENCY)を経営するカミリア・ロウザー(Camilia Lowther)とDNAのデイビッド・ボンナウヴリエ(David Bonnouvrier)共同創業者が共謀してアボアーに契約を破棄するよう教唆したことで、ライオンズが得るはずだった交渉中の案件の収入を得られなかったと訴訟を起こした。
ロウザーは、「意図的に何か行動を起こしたわけでもなく、不適切な行為もなかった。アボアーの人気が出たのはエージェンシーのおかげではない」として、17年12月に棄却を求めた。またアボアー自身が訴えられていないことからも、アボアーは適切に権利を行使しているだけだと主張した。
DNAもアボアーは契約を破棄する正当な権利を行使しただけと反論し、「モデルらは契約に縛られた召使いではなく、自由にマネジメント会社を選択することができる」と述べている。
それに対してライオンズは、3年間の米国での専属契約を結び、イギリス人のアボアーがアメリカの就労ビザを取得するための支援者になっていたにもかかわらず、DNAが9月にアボアーの就労ビザを取得したことで、アボアーはライオンズとの契約を破棄するようロウザーに誘導されたと主張する。また、この移籍に関して、アボアーの出演料がライオンズ所属時よりも多くなるよう、ロウザーがDNAと交渉をしたという事実からも、ロウザーが積極的に関与していたと主張する。
ライオンズがアボアーと初めて契約した2015年時点では、アボアーは2万5000ドル(約275万円)しか稼げなかったが、17年の夏時点で100万ドル(約1億1000万円)を稼ぐモデルへと成長した。