2018年がスタートして1カ月も経っていないが、すでにアメリカでは352店舗が18年内に閉店することが決まっているという。1月24日、トイザらス(TOYS"R"US)はベビーザらス(BABIES"R"US)を含む182店舗を閉店し、破産手続きを終了させようとしていると発表。1月上旬にウォルマート(WALMART)はサムズ・クラブ(SAM’S CLUB)63店舗を、シアーズ ホールディングス(SEARS HOLDINGS)はKマート(K MART)64店舗を、シアーズは39店舗を、J.C.ペニー(J.C. PENNY)は4店舗をそれぞれ18年に閉店すると発表している。
上記の閉店店舗は、17年に閉店することが発表された1052店舗に追加される形だ。ウォルグリーン(WALGREENS)は買収したライト・エイド(RITE AID)など600店舗を今春閉店する。アセナ・リテール・グループ(ASCENA RETAIL GROUP INC.)は今後2年間で少なくとも250店舗を閉店する予定だが、地主と有利な条件で再交渉できない場合は最大400店舗が追加される可能性があるという。メイシーズ(MACY’S)は16年に発表した100店舗を閉鎖する計画の一環で、11店舗を今年閉店する。
倒産したチャーミング チャーリー(CHARMING CHARLIE)は17年12月の破産申請の際、ホリデーシーズン後に100店舗を閉鎖するとしていた。ボントン・ストアーズ(BONTON STORES INC.)は同年11月に、少なくとも40店舗を18年に閉店すると発表。マイケル・コース(MICHAEL KORS)も2年間で100〜125店舗を閉店すると17年に発表している。
多くの小売業者は1月31日に会計年度を終了し、年度末報告書を提出するために1月に閉店計画を明らかにする傾向がある。17年は約7000店舗という前代未聞の閉店数を記録したが、JPモルガン・チェース(J.P. MORGAN CHASE)の調査によれば、調査回答者の45%が18年は閉店店舗数が減少すると予想しているという。
ムーディーズ・インベスターズ・サービス(MOODY'S INVESTORS SERVICE)のアナリスト、クリスティン・ボニー(Christine Boni)は、「多くの経営者がこれまでの経験から学び、実店舗はECサイトの売り上げを促進するための役割として活用していくため、18年の閉店店舗数は減少すると予想している」とコメント。また、17年のホリデーシーズンの売り上げ増により、百貨店は復活の兆しを見せているという。