アシックスは、投資子会社を通じて導電性テキスタイル開発を手掛ける東北大学発のベンチャー企業、エーアイシルク(仙台市、岡野秀生・社長)に出資する。出資比率や出資額は非公表。アシックススポーツ工学研究所との協業によって、高機能素材を使用したスポーツウエアの開発などを進める。
エーアイシルクは2015年に設立。シルク素材に導電性を持たせる独自技術によって、肌触りがよく、高い吸水性を保ち、低アレルギー反応でありながら、高い導電性を持ったテキスタイルを作ることに成功した。素肌から生体情報を取得する従来のデバイスの多くは、長時間計測に用いるとかゆみやかぶれが発生する恐れがあったが、同社のテキスタイルはこれを克服するものとして期待されている。
アシックスは16年に投資子会社アシックス・ベンチャーズ(神戸、蔭山広明・社長)を設立し、革新的な技術を持つベンチャー企業との事業連携を模索していた。今回の出資はその第1弾になる。