三陽商会の2017年12月期連結業績は、本業のもうけを示す営業損益が19億円の赤字(前期は84億円の赤字)だった。ブランド撤退による販管費削減、在庫コントールによる評価損・処分損の削減などによって赤字幅は大幅に縮小。15年の「バーバリー(BURBERRY)」ライセンス事業の終了後、営業赤字に沈んでいたが、今期(18年12月期)の黒字化にめどをつけた。
売上高は前期比7.5%減の625億円。不採算・低収益の289店舗を閉鎖したため減収になったが、在庫コントールによって粗利益率は4.8ポイントも改善したため、赤字幅は大きく改善された。広告宣伝費や物流委託費などのコスト削減も貢献した。純損益は10億円の赤字(前期は113億円の赤字)だった。
今期は売上高630億円、営業利益5000万円と3期ぶりの営業黒字を計画する。5日に発表した東京・青山の自社ビルの譲渡益33億円が特別利益として計上するため、純利益は25億円の見通し。