「メゾン ド リーファー(MAISON DE REEFUR)」のトータルプロデューサーとしてハワイと日本、そして世界中を飛び回る梨花。「子どものため」と3年前にハワイに移住した。そのライフスタイルが注目を集める中、今何を思い、何を発信するのか――。「WWDジャパン(以下、WWD)」が聞いた。
WWD:ハワイへ移住するという決断は、仕事面など不安はなかったのですか?
梨花:息子の環境を考え、ハワイに生活拠点を移し、最初は必死でした。3年が過ぎ、東京とハワイの街を行き来するスタイルに慣れてきたと思います。ハワイへの移住で仕事に影響があるとは考えませんでした。以前、バラエティーへの出演を控えたときは、仕事への不安がとてもありましたが、今回はそうは思いませんでした。たぶん、若い時よりも何事も“縁”だと思うようになったからだと思います。何かダメだった時、「縁がなかったのかも」と思うと、しっくりいくようになりました。
WWD:そういった考えは、アパレルの仕事にも影響していますか?
梨花:「メゾン ド リーファー」を立ち上げた当初は、何がなんでもやりたい、自分でやりたい、という思いが強かったと思います。でも、さまざまな経験をして、させてもらって、自分の得意、不得意が理解できてきました。また、子育てがある以上、今までの時間割りではできないことが多くあります。優先順位、これとこれだけはがんばろう、という風に思えるようになってきました。
WWD:梨花さんの自分が思う得意なところはなんでしょうか?
梨花:私はデザイナーでもないから……。そうですねえ。人と心で話すことが得意かもしれないです。響かせ、伝えること。そのために常に自分と向き合っています。どうありたくて、何をしたいのかをずっと考えています。昔はネガティブに考え込んでいましたが、母になってモジモジする期間が短くなっているかも(笑)。年を重ねることで見た目は変えられないと思うんです。でも、思考はいくらでも変えられるし、どうにでもなる、と。同じことでもポジティブに思うか、ネガティブに思うか、それだけで全然違います。
WWD:「メゾン ド リーファー」は2012年に誕生し4月で6年が経ちます。これからの「メゾン ド リーファー」について教えてください。まずは、3月1日にルミネ横浜店を、4日にルミネエスト新宿店をオープンしますね。
梨花:ルミネの2店舗は、“メゾン ド リファ― ガール”というコンセプトのもと、ここでしか買えないアイテムや店舗限定のスペシャルショッパーなども用意します。その後になりますが、秋に向け新たな挑戦をしようと考えています。「リーファー(LI HUA)」は、これまで同様に10型で、シーズンにより出すときもあるし、出さない時もある。必要なモノを作るというスタンスは変わりません。一方で、「メゾン ド リーファー」は、“人にやさしい 地球にやさしいを 心がけたものづくり”に挑戦したいと思います。これまでオーガニックや資源の再利用といった取り組みは積極的には行ってこなかったのですが、未来に向かって何ができるだろうか?本当にこれでいいのか?ということを、考えていました。アパレル的にも、そういうところに向かって動き出していると思うんです。自分たちが未来をどう作っていくのか。それを考えたときに、オーガニックを極めるとかそういうことではなく、人や地球に“やさしい”モノ作りを“心がける”ことが大切なのではないかと。できることから少しずつやっていこうと思っています。もちろんイメージカラーのピンクは変えません。どんな世界観になるか、楽しみにしてほしいです。