スーツ製造の世界最大手の中国企業、大楊創世(だいようそうせい、DAYANG GROUP)は、オーストラリア発のスタートアップ企業で、オンラインオーダースーツSPAのインスティッチュ(InStitchu)に250万ドル(約2億6500万円)を出資し、今後は生産も請け負う。大楊創世はカナダを拠点にした同様のオンラインのオーダースーツSPAであるインドチーノにも3000万ドル(31億8000万円)を出資しており、世界規模でオンラインのオーダースーツ市場の拡大を後押しする。
インスティッチュは2012年にオーストラリアで創業。現在はオーストラリアとニュージーランドで6店舗のショールーミング型ストアを運営しており、昨年にはニューヨークに米国初の店舗をオープンしていた。大楊創世から得た資金はショールームストアの出店に充て、米国とオーストラリアで合計15店舗にまで広げる。
大楊創世は中国・大連を拠点にした世界最大のスーツメーカーの1つで、「ラルフ・ローレン(RALPH LAUREN)」や「J.クルー(J.CREW)」などの生産を請け負っている。著名な投資家のウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏が同社製のスーツを愛用していることでも知られている。
インスティッチュのロビン・マクゴーアン(Robin McGowen)共同創業者兼共同CEOは「大楊グループはメンズウエア製造のイノベーターで、われわれは男性が新しいショッピング体験を求めており、オンラインとオフラインをつなぐ新しいビジネスモデルが今後も成長するという考えを共有している」とコメントしている。