モンクレール(MONCLER)の2017年12月通期決算は、売上高が前期比14.7%増の11億9370万ユーロ(約1563億円)、純利益が同27.3%増の2億4968万ユーロ(約327億円)で増収増益だった。
地域別の売上高は、イタリアが同4.3%増の1億4934万ユーロ(約195億円)、ヨーロッパと中東およびアフリカが同16.1%増の3億5236万ユーロ(約461億円)、アジアとその他の地域は全体の41.5%を占め、同18.3%増の4億9547万ユーロ(約649億円)だった。日本は9〜12月期が2ケタ増を記録したが、日本人だけでなく観光客も売り上げを下支えした。また、中国、韓国でも好調だった他、グアム、バンコク、マカオ、台北ではプレゼンスを高めることができたという。
チャネル別では、小売りは同16.7%増の8億9238万ユーロ(約116億円)、卸は同9.1%増の3億132万ユーロ(約394億円)だった。
レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)会長兼最高経営責任者は、「すべての主要財務指標で2ケタ成長を記録し、約2億ユーロ(約262億円)のキャッシュを生み出している。ユニークネス、セレクティビリティー(選択力)、コントロールという3本柱の戦略の強みと、この戦略が正しいことを再確認した。『モンクレール』の原動力は、チャレンジをチャンスに変えることで常に自らをアップデートする力にある。消費者は急激に変化しており、『モンクレール』の所属するカテゴリーも変化し続けている。だからこそブランドの新しい章をスタートすることを決めた。この新たな章が、『モンクレール』のユニークな遺産と伝統を維持し、将来に向けたはっきりとしたビジョンを見据えながら高みへ押し上げるだろうと強く信じている」とコメントした。
「モンクレール」は2月20日に、藤原ヒロシら世界で活躍する8人を起用した新プロジェクト「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」を発表した。トム・ブラウン(Thom Browne)が手掛ける「モンクレール ガム・ブルー(MONCLER GAMME BLEU)」と、ジャンバティスタ・ヴァリ(Giambattista Valli)が手掛ける「モンクレール ガム・ルージュ(MONCLER GAMME ROUGE)」を18年春夏コレクションで終了することを17年11月に発表している。「モンクレール ジーニアス」は今後、商品を1カ月ごとに発売していく。