米国のサンフランシスコ市は、市内での毛皮製品の販売を禁止する。サンフランシスコ市議会は来年1月1日から、毛皮を使ったアパレルおよびアクセサリーを販売する市内の小売業者に対し、1点あたり500ドル(約5万2500円)の罰金を課すことを決めた。サンフランシスコ市は米国で毛皮製品の販売を禁じる初の大都市になり、他の都市にも波及しそうだ。
条例は審議委員会で、10対0(欠席1)で可決された。委員会は「これは、サンフランシスコではウエアやアクセサリーのために動物に対する残酷な仕打ちを認めないという、毛皮産業への強いメッセージだ」と言及。禁止を決めた委員の1人であるケイティ・タン(Katy Tang)は熱心な動物保護活動家で、ダイレクト・アクション・エブリウェア(Direct Action Everywhere)などの動物愛護団体も、議会に対し熱心に毛皮使用の禁止活動を働きかけていた。議会のスポークスマンは「サンフランシスコでこの条例を制定できたことは動物愛護運動にとって大きな一歩だ。サンフランシスコにとどまらず、米国、さらには国際的にも大きな関心が広がる一歩になってほしい。(委員の1人である)タンは、声を持たない動物たちを代弁することを心から願っている」とコメントした。
カリフォルニア州内では、ウエストハリウッド市が2011年に米国で初めて毛皮製品の販売を禁じる条例を制定し、バークレー市も昨年同様の条例を制定している。「グッチ(GUCCI)」や「ヴェルサーチ(VERSACE)」「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」などファッションブランドの間でもファーフリー宣言の動きは活発になっている。