低料金のECパッケージサービスを提供するGMOメイクショップは、ファッションECの運営を一括して代行するフルフィルメントサービスに参入する。同社はこれまで、同名の「GMOメイクショップ」で低料金のショッピングカートを提供し、ユーザーは約2万2000社、流通額で1480億円とECパッケージサービスで最大のシェアを獲得してきた。向畑憲良GMOメイクショップ社長は「GMOメイクショップのユーザーの中でも特にファッションEC市場は力強く伸びており、従来のユーザーからより上位のサービスをというニーズが大きかった。膨大なユーザーを抱えており、フルフィルメントでも安価で使いやすいサービスが武器になる」と語った。売上高は初年度で3億円、3年後に20億円を計画する。
「GMOメイクショップ」は2014年以降、ファッションカテゴリーの成長が全体の拡大をけん引しており、この数年でまとめ買い機能や再入荷お知らせ機能、リテンションサービス機能などのファッションECに関するさまざまな機能を拡充。13年からは機能をカスタムできるサービスなども提供していた。すでにバッグブランド「イザック(Y'SACCS)」「ラ バガジェリー(LA BAGAGERIE)」など一部のブランドの運営受託も行っており、4月25日からスタートするフルフィルメントサービス“フルアウトソーシング for ファッション”ではささげ(撮影・採寸・原稿)から物流、販促などの集客まで、ネットショップの運営を全面的に代行する。
ファッションECのフルフィルメントは業態と業界を越えた再編が続いている。昨年6月には最大手のビービーエフが、大株主のブロードバンドタワーと三井物産が持ち株を人材派遣中堅のヒト・コミュニケーションズに売却し、子会社になった他、中堅のアッカ・インターナショナルを大和ハウスが買収している。