米アマゾン(AMAZON)は4月24日、プライム会員の自家用車内に商品を配達するサービス「In-Car」を開始した。これは17年11月に開始した、専用カメラと取り付け式の電子鍵を購入・設置して、不在時でも“室内”受け取りを可能にするサービス「アマゾン・キー」をさらに発展させたサービスだ。
ピーター・ラーセン(Peter Larsen)=デリバリー・テクノロジー・バイス・プレジデントは「『アマゾン・キー』は昨年11月のサービス開始以来、全ての商品を安全にプライム会員の自宅内に配達してきた。『In-Car』デリバリーでも同じ安全性を確保できる。しかも専用カメラや電子鍵などを購入する必要もなく、ただアプリをダウンロードするだけで今すぐに利用可能だ」と語る。
同サービスの対象はアメリカの37地域。プライム会員ユーザーはアプリをダウンロードして車と同期するだけで利用可能になる。ユーザーはアプリから指示された配達圏内への駐車が必要で、配達時間は4時間ごとの枠で指定できる。また、アプリから発送通知や商品の位置情報、車の開錠・施錠についての通知が届き、評価をつけることも可能だ。しかし、利用可能な車種はゼネラルモーターズ(GENERAL MOTORS)の2015年モデル以降の“シボレー(Chevrolet)”“ビュイック(Buick)”“キャデラック(Cadillac)”とボルボ(VOLVO)車に限られている。
気になるセキュリティー面については、「アマゾンは認定ドライバーが正しい商品を正しい場所に配達していることを確認し、暗号化された認証プロセスを通じて車の施錠を解除する。配送が完了して車が再び施錠された後、アプリを介してユーザーに通知を送信する仕組みだ。コードキーや鍵が配達ドライバーに提供されることはない」とラーセン=デリバリー・テクノロジー・バイス・プレジデントは説明する。