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アパレル物流大手のジーエフがリユース参入 C2Cの急増が背景

 アパレル物流&検品大手のジーエフグループは、新興リユース企業のベクトル(VECTOR)と組みリユース市場に参入する。ジーエフはアパレル製品に特化した物流企業で、国内外で年間4億枚を扱うアパレル物流の大手だが、「リユース市場は、スマホアプリ『メルカリ』の普及による個人間取引(C2C)の急増で急拡大している。とても有望な市場で、これまで新品で培ったノウハウを生かす」(ジーエフ広報)と参入の背景を語る。ジーエフは60%を出資し、ベクトルと合弁会社ジーエフドットブイ(gf.V)を設立し、社長にはジーエフグループの児玉和宏・社長が就任する。年間6000ブランド、70万点を扱うベクトルのリユースアイテムの物流を手掛ける他、ジーエフの所有する全国30カ所の物流施設にリユース製品を取扱う出品センターを開設していく。

 ベクトルは一品物が中心のリユース製品を、査定から出品までを一貫して行い、自社の通販サイトに加え、ヤフーショッピングや楽天市場などにも展開する独自のオムニチャネルシステムを構築しており、ジーエフドットブイはこうしたシステムと物流施設内に“ささげ(撮影・採寸・原稿)”を併設することで、リユース製品の取引拡大を狙う。ベクトルによると「ニーズの急増に特に物流能力が追いついていなかった。アパレル企業の余剰在庫の引き取りなども行っているジーエフグループと組むことで、新しいリユース製品の“エコシステム(生態系)”を構築できる」という。ジーエフドットブイは3年後に売上高50億円、営業利益5億円を目指す。

 ジーエフグループはアパレルに特化した検品処理の数量ベースでは国内トップグループに位置するアパレル物流の他、アパレルOEM(相手先ブランド生産)事業やECのフルフィルメント(運営代行)事業も行っており、松本恵奈が率いる「クラネ(CLANE)」にも出資している。

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