6月5日に自殺したと報道されたケイト・スペード(Kate Spade)の訃報を受けて、ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)は自殺防止やメンタルヘルスに取り組む機関へ総額100万ドル(約1億1000万円)のチャリティーを行う計画を発表した。
そのうち25万ドル(約2750万円)は、24時間カウンセラーが待機して助けを必要とする人からのメールを受け付けるクライシス テキスト ライン(CRISIS TEXT LINE)の活動資金に充てる。さらに、6月29日までの間にクライシス テキスト ラインまたは「ケイト・スペード ニューヨーク」の公式サイトを通じて公的に集められた寄付金に対して、10万ドル(約1100万円)を上限としてケイト・スペード ニューヨークは同額を寄付する。
アナ・バクスト(Anna Bakst)=ケイト・スペード ニューヨーク ブランドプレジデント兼最高経営責任者は、「創業者のケイト・スペードは真のファッションアイコンだ。世界中の女性に喜びを与え、人生を最大限に楽しむことを伝えてきた人物。われわれは彼女の遺志を引き継いでいく」とコメント。「メンタルヘルスの問題は複雑で原因究明が難しく、命の危機にもつながる。当社の活動がこの病に苦しんでいる人たちの一助となればと願っている。みんな一丸となってこの問題に取り組むべきだ」と続けた。
全米メンタルヘルス連盟によると、成人の5人に1人は何らかの精神疾患を経験し、その約6割が2017年中に治療を受けていないという。また、アメリカにおける死因の10位に自殺が入っていると発表している。
ケイト・スペード ニューヨークは、数カ月以内に導入予定のウェルネスプログラム第1弾として、全社員を対象としたグローバル・メンタル・ヘルス・アウェアネス・デーを開催する。これは、メンタルヘルスに対する理解を深めることを目的としたプログラムだ。
なお、ケイト・スペードの葬儀は21日の現地時間午後3時から、ケイトの故郷であるミズーリ州カンザスシティの教会で行われるという。