ワールドが東京証券取引所に株式の上場を申請したと22日の日本経済新聞電子版が報じた。報道によると、9月にも東証1部に上場するという。同社は2005年にMBO(経営陣らによる買収)によって上場を廃止していた。事実であれば、13年ぶりの再上場となる。同社の広報は「現段階において決定している事実はない」と報道を否定している。
ワールドは08年のリーマン・ショック後に業績が悪化。15年には創業家以外では初のトップとして複数の企業再建で実績を残した上山健二・社長が就任した。16年3月期に13ブランド・479店舗を閉鎖するなどの大規模なリストラを断行したり、17年4月には持ち株会社体制に移行するなど、改革を進めてきた。その結果、当初の再建計画を上回るスピードで収益が回復した。昨年から今年にかけては雑貨・インテリア販売のアスプルンド、中古衣料品店「ラグタグ(RAGTAG)」を運営するティンパンアレイを買収したり、クラウドファンディングのキャンプファイヤーに出資するなど、積極策に転じていた。
上山社長は弊紙が昨年12月に行ったインタビューでも「将来的には再上場も選択肢の一つとしてありうる」と話していた。