米小売最大手のウォルマート・ストアーズ(WALMART STORES以下、ウォルマート)はトランプ派の圧力を受けて、ECサイトに掲載していた反トランプ政権の商品を削除した。トランプ派のツイッターユーザーが、ウォルマートのECサイトで“IMPEACH 45(45を告発しろ)”とプリントされたTシャツとベビー服が販売されているのを発見し糾弾したのが事の発端だ。“45”はドナルド・トランプ(Donald Trump)第45代米大統領を指す。ウォルマートの公式ツイッターはトランプ派のユーザーのコメントであふれ、一時不買を促す「#BoycottWalmart」がトレンド入りした。
ウォルマートはこの動きを受けて7月3日午後に同商品を削除。同社のスポークスウーマンは「削除した商品はサードパーティー(第三者企業)の出店者が出品していたもので、ウォルマートが直接販売していたわけではない。われわれのECサイトの利用規則にそぐわないこの種の商品は削除する」と説明した。しかし同社は、トランプ大統領が選挙で掲げたスローガン“Make America Great Again(アメリカ合衆国を再び偉大にしよう)”とプリントされた商品は引き続きECサイトで販売している。
一方、反トランプ派のツイッターユーザーは「こんなことで『#BoycottWalmart』しない。むしろ逆で、ウォルマートでもっとショッピングするよ」などと静観したコメントを残している。米スポーツ&エンターテインメントニュースサイトの「デイリー スナーク(Daily Snark)」は、ウォルマートが商品を削除した直後に「ウォルマートは圧力に屈した。だがわれわれは屈しない。“IMPEACH 45”のTシャツが欲しいなら、ここで買えるよ」と“IMPEACH 45”の商品が掲載された「アマゾン(AMAZON)」のリンクとともにツイートしている。