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盛り返す大手百貨店 グラフで読む2018年上半期の動向

 百貨店大手5社(三越伊勢丹高島屋大丸松坂屋百貨店そごう・西武阪急阪神百貨店)の売上高は、総じて復調傾向にある。2018年上半期(1〜6月)は国内富裕層や訪日客による消費が引き続き旺盛で、東京や大阪など大都市の店舗は盛り返した。売れ行きが良いのは、ラグジュアリー・ブランドや時計・宝飾品、そして若い新規顧客の支持が集まっている化粧品など。一方で、収益の柱である衣料品は踊り場が続いている。各月の動きを振り返ってみよう。

各百貨店1〜6月度の売上高(前年同月比)

1月度は6カ月連続で前年上回る

・気温低下で防寒アイテムが好調
・定価商品にも動き
・免税売上高も引き続き伸長

 百貨店大手5社の1月度の売上高(既存店ベース)は、6カ月連続で全社が前年同月の実績を上回った。三越伊勢丹が前年同月比1.3%増、高島屋が同0.5%増、大丸松坂屋百貨店が同2.0%増、そごう・西武が同1.7%増、阪急阪神百貨店が同4.3%増だった。大雪や寒波の影響があったものの、引き続き化粧品やジュエリー・時計などの高額品などが……(続きを読む)
 

2月度は5社中4社がプラス、春物衣料苦戦でも特選が高い伸び

・特選、美術・時計・宝飾がけん引
・低温で春物衣料の立ち上がりは苦戦
・春節も追い風に

 百貨店大手5社の2月度売上高(既存店ベース)は、高島屋を除く4社が前年実績を上回った。三越伊勢丹が前年同月比3.5%増、高島屋が同0.2%減、大丸松坂屋百貨店が同3.9%増、そごう・西武が同3.9%増、阪急阪神百貨店が5.2%増だった。昨年8月から続いていた5社そろっての前年実績クリアは途絶えたものの……(続きを読む)
 

3月度は後半に婦人服も動き5社全てが前年を上回る

・気温上昇に伴い春物衣料に動き
・免税売上高も依然好調

 百貨店大手5社の3月度売上高(既存店ベース)は、5社全てが前年実績を上回った。三越伊勢丹が前年同月比1.4%増、高島屋が同2.8%増、大丸松坂屋百貨店が同4.5%増、そごう・西武が同2.2%増、阪急阪神百貨店が同7.0%増だった。引き続き、高額品や化粧品などを中心に免税売上高が好調だった他……(続きを読む)
 

4月度は全社プラス、初夏アイテム動くも衣料品売上高は減収

・初夏の訪れが早く、春物衣料は失速
・免税売上高は高止まり続く
・高額品の勢いも衰えず

 百貨店大手5社の4月度の売上高(既存店ベース)は、先月に続き全社がプラスで推移した。三越伊勢丹が前年同月比1.8%増、高島屋が同2.9%増、大丸松坂屋百貨店が同5.4%増、そごう・西武が同0.4%増、阪急阪神百貨店が同7.9%増だった。引き続きインバウンド(訪日客)による免税売上高が高止まりしていることに加え……(続きを読む)
 

5月度は5社中3社がプラス、夏物衣料は伸び悩み

・平均気温が低く衣料品に影響
・免税売上高は引き続き好調

 百貨店大手5社の5月度の売上高(既存店ベース)は、3社が前年実績を上回った。三越伊勢丹が前年同月比2.4%増、大丸松坂屋が同1.3%増、阪急阪神百貨店が同2.3%増だった。高島屋は同0.6%減、そごう・西武は同2.6%減だった。全体的に前年に比べ休日が1日少なかったことや、平均気温が低かったこともあり……(続きを読む)
 

6月度は全5社プラス、大阪北部地震の影響は軽微

・多くの店舗はセール期間が前年より1日多い
・セール2週間前倒しの三越伊勢丹は12%増
・休業の減収をカバーするインバウンドの好調

 百貨店大手5社の6月度の売上高(既存店ベース)は、2カ月ぶりに全社がプラスになった。三越伊勢丹が前年同月比12.1%増、高島屋が同4.7%増、大丸松坂屋百貨店が同5.2%増、そごう・西武が同4.9%増、阪急阪神百貨店が同5.8%増だった。各社の伸び率が高いのは、夏のクリアランスセールが多くの店舗で昨年に比べて……(続きを読む)
 

全国百貨店の17年売上高は前年に続き6兆円割れ、衣料品不振も化粧品が好調

・売上高は5兆9532億円
・婦人服・洋品は前年比3.5%減
・化粧品は前年比16.7%増

 日本百貨店協会が1月23日に発表した、2017年の全国百貨店の売上高は、前年比0.4%減の5兆9532億円(店舗数調整後の既存店ベースでは0.1%増)となり、2年連続で6兆円を割り込んだ。主力である衣料品は落ち込み幅が小さくなったものの……(続きを読む)

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