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ユニリーバ18年上半期は化粧品部門が好調 今後も積極的なM&A戦略を打ち出す

 ユニリーバ(UNILEVER)の2018年1〜6月期決算速報値は、売上高が前年同期比5.0%減の264億ユーロ(約3兆4320億円)、純利益が同2.4%減の32億4000万ユーロ(約4212億円)と減収減益だった。最も大きな市場の一つであるブラジルでのトラック運転者のストライキや為替差損が大きく影響したが、ビューティ&パーソナルケア、ホームケア、フード&リフレッシュメントの3部門においては全て好調だった。

 ビューティ&パーソナルケア部門の売りげは同2.7%増の101億ユーロ(約1兆3130億円)だった。マーケティングキャンペーンが奏功した「ワセリン(VASELINE)」や「ポンズ(POND'S)」「ラクメ(LAKME)」が人気でスキンケア全体の売り上げをけん引した。プレステージ事業の売り上げは同6.0%増を記録し、いずれも17年に買収した韓国の化粧品メーカーのカーバー コリア(CARVER KOREA)、ナチュラル系化粧品メーカーのサンダイアル ブランズ(SUNDIAL BRANDS)、ナチュラル・デオドラントブランド「シュミッツ(SCHMIDT’S)」が売り上げに貢献した。ヘアケアは「サンシルク(SUNSILK)」や「ダヴ(DOVE)」でナチュラル系商材を投入して成長した。デオドラントも好調だった一方で、オーラルケアが競合他社に勝てず売り上げが落ち込んだ。

 ユニリーバはここ数年積極的なM&A戦略を打ち出しており、15年1月から24件の買収を行ってきた。ポール・ポールマン(Paul Polman)最高経営責任者は「パーソナルケアやプレステージブランド、マス向けのプレミアムプライスブランドの買収を進めている。また、未開拓のチャネルやナチュラル市場にも進出している。19年までには、買収したブランドや会社がECの売り上げに10億ユーロ(約1300億円)、全体の売り上げに35億ユーロ(約4550億円)貢献すると見込む」とコメント。

 なお、同社は現在本社をイギリスとオランダに構えているが、今後はオランダに集中させることを検討している。しかし、ビューティ&パーソナルケア部門は引き続きイギリスで運営する。

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