ウォルマート(WALMART)の2018年2~7月期決算は、売上高が前年同期比4.3%増の2486億ドル(約27兆3460億円)、営業利益は同2.7%減の109億ドル(約1兆1990億円)、純利益が同75.2%減の15億4900万ドル(約1703億円)の増収減益だった。決算発表後の8月16日の同社株価終値は、前日比9.3%増の98.64ドル(約1万850円)だった。
ブラジル事業の株売却が減益につながったが、実店舗、ECの売り上げが共に伸長。5~7月期の既存店売上高が前年同期比4.5%増、ウォルマートU.S.のEC売上高は同40%増だった。好調要因は自社ECサイト「walmart.com」に新たに1100のブランドを追加し品ぞろえを充実させたことと、オムニチャネル化を推進したことにある。ネット注文した生鮮食品の受け取り拠点は1800店舗となった。また、「ピックアップタワー(PICKUP TOWER)」と呼ばれるピックアップ専用機を置く店舗も年内に700店舗になるという。ダグ・マクミロン(Doug McMillon)最高経営責任者は「オムニチャネルへの注力が既存店の売り上げに貢献し、今までにない快適なショッピング体験を顧客に提供できている」とコメントし、「生鮮食品のデリバリーサービスは年内には米国人口の40%をカバーすることができるようになる」と語った。
米国外の市場についてはブラジル事業の売却が80%完了し、インド最大手EC企業フリップカート(FLIPKART)の買収などインドへの進出を進めている。また、楽天、JDドットコム(JD.com)、グーグル(GOOGLE)、マイクロソフト(MICROSOFT)とも戦略的提携を進めており、さらなるサービス向上を目指すという。