伊高級ランジェリー、ラペルラ(LA PERLA)の最高経営責任者(CEO)にパスカル・ペリエ(Pascal Perrier)が就任した。またヘッド・クリエイティブ・デザイナーにはアレッサンドラ・ベルトウッツィー(Alessandra Bertuzzi)がジュリア・ハート(Julia Haart)の後任として昇進した。この人事は、2月にラペルラを買収したアムステルダムの投資会社、サピンダ ホールディング(SAPINDA HOLDING以下、サピンダ)によるものだ。
ペリエ新CEOはラグジュアリーファッション業界で30年以上のキャリアを持ち、直近では2005年に、バーバリーにビジネスデベロップメント部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントとして入社し、09年から同社アジアパシフィックCEOを務めた。それ以前は複数のラグジュアリーファッションブランドで要職を務め、グッチ グループ(GUCCI GROUP、現ケリング)在職時にはサンローラン(SAINT LAURENT)とバレンシアガ(BALENCIAGA)の買収から統合までを担当した。
サピンダは2月の買収後からラペルラの収益力とブランド力の向上のため、全面的な事業の立て直しを図っている。その一環として、同社はコンサルティング会社のベイン&カンパニー(BAIN & CO.)の支援の下、経験豊富な経営陣をラペルラに迎えることになった。
ペリエCEOは「この半年間のサピンダとラペルラチームの業績に非常に満足しているし、このビジネスには大きなチャンスがある。まだまだ伸びしろのある高級ランジェリー業界でチームと共にビジネスを推し進め、ブランド創設時のビジョンと価値を強化すべく投資していく」と語った。
ラース・ヴィンドホルスト(Lars Windhorst)=サピンダCEOは「ペリエCEOの就任はラペルラに新たな時代を築くだろう」とコメントし、「ラグジュアリーファッションやランジェリー産業は非常に速いペースで消費者や出資者の注目を集めており、大きな波が来ている。この好機に乗り、ブランドを次のレベルに引き上げる力量を持つ適任者はペリエCEO以外に考えられない」とコメントした。
「ラペルラ」は1954年にアダ・マゾッティ(Ada Masotti)が立ち上げたブランドで、2007年に息子のアルベルト・マゾッティ(Alberto Masotti)がサンフランシスコを拠点とする投資会社JHパートナーズ(JH PARTNERS)に売却し、その後13年に、JHパートナーズがパシフィック グローバル マネジメントに売却した。