ファッション

伊大手アイウエアと仏レンズメーカーが合併 エシロールルックスオティカ誕生

 イタリアの大手アイウエア企業、ルックスオティカ グループ(LUXOTTICA GROUP以下、ルックスオティカ)と仏レンズメーカー、エシロール(ESSILOR)が合併し、新会社エシロールルックスオティカ(ESSILORLUXOTTICA)が誕生した。これにより、ルックスオティカとエシロールは新会社の100%子会社になる。

 レオナルド・デル・ヴェッキオ(Leonardo Del Vecchio)=ルックスオティカ創業者兼エグゼクティブ・チェアマン一族の非公開企業デルフィン(DELFIN)は10月1日、保有するルックスオティカ株式62.42%を新会社株式と交換した。ルックスオティカ1株は新会社の1株に、エシロールの1株は新会社の0.461株に相当する。新会社は11日にイタリアの証券取引委員会CONSOB(Commissione Nazionale per le Societa e la Borsa)に申請書類を提出し、29日から11月27日まで株式の公開買い付けを行い、ルックスオティカの上場を廃止する予定だ。

 合併後のエシロールルックスオティカの株式は、デルフィンを介したデル・ヴェッキオ=ルックスオティカ エグゼクティブ・チェアマンが38.3%、エシロールの従業員らが4.9%を保有することになる。

 この発表が報道された10月1日のルックスオティカの終値は前日比0.8%増の59.04ユーロ(約7793円)に、エシロールの終値は前日比1.3%増の128.75ユーロ(約1万6995円)に上昇した。

 世界最大のアイウエア企業とレンズメーカーの合併によって生まれた巨大企業エシロールルックスオティカは、世界に14万人以上の従業員と150カ国以上での販売拠点を構え、売上高約160億ユーロ(約2兆円)になる見通しだ。

 同社は、デル・ヴェッキオ=ルックスオティカ エグゼクティブ・チェアマンがエグゼクティブ・チェアマン兼最高経営責任者(CEO)に、ユベール・サニエール(Hubert Sagnieres)=エシロール会長兼CEOがエグゼクティブ・バイス・チェアマン兼副CEOに就く。傘下となるルックスオティカはこれまで通りデル・ヴェッキオがエグゼクティブ・チェアマンを、エシロール・インターナショナルはサニエールが会長兼CEOを兼務する。

 ルックスオティカは1961年にデル・ヴェッキオ=エグゼクティブ・チェアマンが設立。「オークリー(OAKLEY)」「レイバン(RAY-BAN)」「オリバーピープルズ(OLIVER PEOPLES)」などを傘下に持つ他、「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」「コーチ(COACH)」「ミュウミュウ(MIU MIU)」など数多くのブランドとライセンス契約を結んでアイウエアを手掛けている世界最大手のアイウエアメーカー。2018年には、日本の福井めがね工業の67%の株式を取得した。エシロールはフランスのレンズメーカーで、日本ではニコンと合弁でニコン・エシロールを00年に設立した。

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