ワールドの2018年4〜9月期業績(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比1.5%増の1171億円、コア営業利益が同0.9%増の61億円、純利益が同14.3%増の33億円の増収増益だった。昨年12月に買収した「212キッチンストア(212 KITCHEN STORE)」のアスプルンド、今年4月に取得した「ラグタグ(RAGTAG)」のティンパンアレイなどの売上高のプラスが下支えした。一方で、アパレル事業ではショッピングセンター(SC)を中心に販売する「ザ ショップ ティーケー(THE SHOP TK)」「ハッシュアッシュ(HUSHUSH)」などのブランドが苦戦した。
EC事業の売上高はM&Aを行った2社が加算され、前年同期比7.6%増の146億円と伸ばしたが、9月に自社EC「ワールドオンラインストア(WORLD ONLINE STORE)」がシステム移行により障害を起こしたことが、3億8000万円の減収要因になった。また、「ワールドオンラインストア」と「ファッションウォーカー(FASHIONWALKER)」はヤマト運輸の配送料値上げによる負担増や、クーポン割引などの値引き競争に巻き込まれたことで採算が悪化した。
上半期はコア営業利益での非アパレルの割合が34%になった。現在ワールドが同社の持つ生産、店舗、販売、空間設計などのノウハウを外部企業へも提供するプラットフォーム事業を強化していることと、「ワンズテラス(ONE’STERRACE)」などのライフスタイルブランドの好調によるもの。中期的には非アパレルを50%の割合に引き上げる目標だ。上山健二・社長は「今期は相対的にブランド事業の業績が悪かった。ブランド事業が粘りながら、バランスよく非アパレル事業の成長させる」と話す。